今回 SILLYWORKS では、「WoD オンリーコンベンション 2.0」を開催します。
もちろん、この WoD を知らない方もたくさんいるでしょう。大丈夫です。そういう人にもばっちり対応しているコンベンションです。安心して来てください。
……と言ってもやっぱり不安はあるもの。コンベンション前に、簡単にご紹介しますね。
WoD ってなんでしょう? 「ワールド・オブ・ダークネス」の略です。ではワールド・オブ・ダークネスって? 「暗黒の世界」のことです。もっと言うと、暗黒の世界と呼ばれる世界に生きる人(または、人間に似た生き物)をプレイするRPGシリーズです。
暗黒の世界というのは、わたしたちが住んでいる現実と非常によく似て、でも全然違う世界です。現実には存在し得ない存在がいます。幽霊、ヴァンパイア、ワーウルフ、魔法、人造人間、意思を持った「場所」……。
そういったものが、人間の知らない所でこっそりと、人間を食い物にしているんです。どれも普通の人にとっては遭いたくない存在です。
だから「暗黒の」世界と、言っているわけです。魔法あたりはちょっと見てみたい気もしますけどね。
WoD っていうのはRPGのシリーズだと言いました。この「シリーズ」って、どういうことでしょう?
それは、この「暗黒の世界」を舞台にしたゲームがいくつかあるということです。これ以上は、先に各ゲームを紹介した方がわかりやすいので、そうしますね。
『ワールド・オブ・ダークネス』……シリーズ名であると同時に、ひとつのゲームの名前にもなっています。ただの人間が、不意に奇妙な現象(変な人、秘密結社、幽霊、ヴァンパイア etc.)=暗黒の世界の“真実”と出遭ってしまうホラーゲームです。しかし、そういった物と同時に、人間の内面に関する恐怖も扱っています。
『ヴァンパイア:ザ・レクイエム』……キャラクターがヴァンパイア(吸血鬼)です。かつて自分もそうだった人間の血を吸い、陰で独自の社会を築いている彼らの物語です。いかにして人間の心を保つか――あるいは、失って怪物となってしまうしまうのか――を描き出します。
『ワーウルフ:ザ・フォーセイクン』……ある日突然、ワーウルフ(狼人間)として“変身”を遂げてしまった人がプレイヤー・キャラクターです。世界にはもう一つ霊的な世界があることを知り、そこから絶えず侵略を図っている存在(精霊と呼ばれます)を撃退してわたしたちの住む世界を守ります。さらには、自分たちを狩り出そうとするワーウルフまでいるので、それからも逃れなくてはなりません。精霊や同族のワーウルフ、そして人間から、言わば世界その物から見捨てられた者(ザ・フォーセイクン)を演じる、「生存」をテーマとしたゲームです。
『メイジ:ジ・アウェイクニング』……世界の法則を書き換えてしまう、万能とも言える魔法、それを扱う術を身に付けた現代の魔法使い(メイジ)を演じます。何でもできるはずのメイジですがしかし、万能は驕りを生み、驕りは魂の堕落を導きます。そのドラマを描きます。また、「死」「生命」「時間」「精神」といった抽象的な魔法の源「アルカナ」を組み合わせて使用する、フレキシブルな魔法ルールも特徴です。
本当は『プロメテアン:ザ・クリエイテッド』というゲームもある(8月発売予定――7月時点での情報)のですが、日程の都合で、残念ながらコンベンションでは用意できません。人工的に造られた生命、魂なき生命が人間性を獲得する過程を描く、新しく面白いゲームのようです。
これらのゲームを総称してワールド・オブ・ダークネスと言います。基本はそれぞれ、独立して遊ぶのですが、どれも「暗黒の世界」を背景世界にしているという共通点があるのです。
(ここに挙げたのはほんのさわりの紹介です。それぞれ色々な側面を持ったゲームなので、まったく違った説明もあると思います。各ゲームについて、後日、このサイトで紹介文が掲載されますが、その際に違っていてもご了承ください。同時にその「別の顔」を、お楽しみに)
また時には、各種族(ヴァンパイアとかワーウルフとか)が出遭ってしまうこともあります。クロスオーバーと呼ばれる遊び方です。今回のコンベンションでは、これも特別企画として用意しているので、よかったらプレイして行ってください。
ワールド・オブ・ダークネスには前身がありました。当時はやはりワールド・オブ・ダークネス、今では「旧WoD」や「WoD1.0」などと呼ばれている物です。
日本でも数年間、翻訳が出て、アメリカ合衆国では十年以上も展開を続けてきたので、ワールド・オブ・ダークネスと言うとこちらを思い浮べる人も多いでしょう。
やっぱり「暗黒の世界」を舞台に、ヴァンパイアやワーウルフといった怪物をプレイヤー・キャラクターにして遊ぶゲームでした。
ここで1.0シリーズ各ゲームの名前を、日本語版のある物だけ挙げておきます。『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』『ワーウルフ:ジ・アポカリプス』『メイジ:ジ・アセンション』の三つです。「ヴァンパイア」のあとの「ザ・マスカレード」の部分が、現在の物と違っているので注意してください。
1.0シリーズは、それぞれのゲームの終わりを語るシナリオ集が発売されて、既に終焉を迎えています。今出ているワールド・オブ・ダークネスとは直接関係がありません。だから、知らなくても安心してコンベンションに来てください。
実は、このワールド・オブ・ダークネス1.0を使っても、SILLY WORKS はコンベンションを開いたことがあります。興味のある方はWorld of Darkness 関連コンテンツをご覧ください。
以上、今回の「ワールド・オブ・ダークネス オンリーコンベンション 2.0」で扱うゲームの簡単な説明でした。
ここまできたらもう、「2.0」が意味する物も分かりますね。
そう、一度 SILLY WORKS はワールド・オブ・ダークネスのオンリーコンを開いていて、今回が二回目になるゆえの、「2.0」なんです。
先ほど言いましたが、「SILLY WORKS wired」でに後日、各ゲームの紹介が掲載されますし、そのほかの記事も予定しています。お楽しみに。
そして当日、会場で会いましょう。